シンガポールにおける腰と背中の痛みの治療
Gleneagles Hospital にて、長引く痛みや強い痛みに対し、正確な診断とお一人ごとに合わせた治療を行っています。
執筆・監修:ラウ・ロクリム医師(Dr Lau Leok Lim)
整形外科・脊椎外科 シニアコンサルタント
MBBCh ・ MRCS(エディンバラ) ・ MMed(シンガポール国立大学) ・ FRCS(エディンバラ)
シンガポール保健省 専門医登録番号:11302F ・ Orthopaedic & Hand Surgery Partners ・ Gleneagles Hospital ・ シンガポール
原稿(英語版)公開日:2026年5月6日原稿(英語版)最終監修日:2026年5月7日日本語版公開日:2026年8月21日
腰と背中の痛みについて

腰や背中の痛みは、大人が医療機関を受診する理由として最も多いものの一つです。多くは安静や簡単な対処で改善しますが、痛みが長引く場合や強い場合は、専門的な評価が役立つ脊椎の疾患が背景にあることがあります。
よくみられる症状
- 腰の局所的な痛み
- 臀部や脚に放散する痛み
- しびれやぴりぴりする感覚
- こわばり、動かせる範囲の狭まり
- 座位、前屈、持ち上げで悪化する痛み
- まっすぐ立ちにくい
早急に受診が必要な場合
排尿や排便のコントロールができない、脚の筋力低下が進行している、またはやわらぎのない強い痛みがある場合は、早急に受診してください。
主な原因
椎間板ヘルニア
椎骨の間でクッションの役割を果たす椎間板が、外側に飛び出したり破綻したりして近くの神経を圧迫し、腰や脚の痛みを引き起こします。
詳しくは:椎間板ヘルニアと坐骨神経痛
椎間板変性症
加齢に伴う椎間板の変化により、こわばり、柔軟性の低下、慢性的な腰痛が生じることがあります。
腰椎分離症・すべり症
椎骨が前方にずれることで、腰の痛みや神経症状を引き起こします。スポーツをする思春期の方にもみられます。
骨粗鬆症性椎体骨折
ご高齢の方では、軽い転倒やちょっとした動作の後に突然強い背中の痛みが生じることがあります。
詳しくは:骨粗鬆症性椎体骨折
脊柱管狭窄症
脊椎の中を通る神経の通り道が狭くなり、歩くと脚が重くなる、しびれるといった症状が出ます。休むと楽になるのが特徴です。
年代による違い
お子さま・思春期
子どもの腰痛は多くないため、しっかりと評価する必要があります。スポーツの使いすぎ、疲労骨折(腰椎分離症)、感染、先天的な要因が背景にあることがあります。思春期では急激な成長と練習量の増加が重なり、骨や軟骨がまだ弱いため損傷を受けやすくなります。
成人・ご高齢の方
成人では、椎間板の変性、椎間関節の摩耗、筋肉への過剰な負担が多くみられます。ご高齢の方では、変性の進行、脊柱管狭窄症、筋肉量の減少により、歩行が制限されることがあります。
治療の選択肢
多くの方は手術をせずに改善します。治療は症状と画像所見に合わせて決めます。
手術を伴わない治療
- 活動の調整
- 理学療法
- 体幹の筋力トレーニング
- 消炎鎮痛薬
- 神経痛に対する薬
- 画像ガイド下のブロック注射
手術による治療
適切な保存療法を行っても症状が残る場合に検討します。
- 顕微鏡下または内視鏡下の椎間板切除術
- 低侵襲手術による神経の除圧
- 脊椎固定術(選択されたケース)
受診時の流れ
- 症状の経過を伺います
- 身体所見を診察します
- レントゲンや MRI を確認します
- 診断をご説明します
- お一人ごとに合わせた治療方針をご相談します
よくあるご質問
腰痛は常に深刻なものですか
そうとは限りません。時間の経過で改善することが多くありますが、続く場合や悪化する場合は評価を受けてください。
MRI は必要ですか
症状が続く場合、悪化する場合、神経に関連する兆候がある場合におすすめします。
手術になりますか
多くの方は手術を必要としません。保存療法を行っても症状が大きく残る場合に限って検討します。
回復にどのくらいかかりますか
原因によります。数週間で改善する方が多くあります。
関連するページ
このページは一般的な医学情報であり、個々の症状に対する診断や治療方針を示すものではありません。診断および治療は、診察と検査の結果に基づいて個別に判断されます。
